自動車に関連した問題だが、インドと中国では、道路事情、とくに高速道路の普及の度合いが決定的に違っている。中国は、地方にはまだ道路事情の悪いところがたくさんあり、その点はインドも同じだが、幹線高速道路に関する限りでは、中国の方がはるかに進んでいる。これは中国が、いち早く全国規模でのインフラ整備の重要性に気づき、香港経由での華人資本に投資機会を与え、やがて国家プロジェクトとして、全国の高速道路ネットワークを予想以上に早く完成させたからである。
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中国の場合、土地の個人所有は認めておらず、土地の使用権を農民に与えているにすぎない。高速道路を建設するには、土地の確保が必要だが、例えば農民の戸籍を都市住民の戸籍に変えてやれば、いちいち土地収用の手順は省ける。インドに比べ、早く道路の建設に着工できるのだ。対してインドでは、土地の所有権は認めなければならない。こういった事情もからんで、高速道路はごく一部の大都市を結んだものに限られている。