リスクの少ない出店で、したたかにビジネスチャンスを狙っている若者もいるし、「お店やさんごっこを楽しんで、ちょっぴり儲けて、リサイクルにも貢献できればハッピー」という軽いノリの若者もいます。新宿中央公園のフリーマーケットで古着を売っていた女子短大生は、客との値段交渉も手慣れた感じで、一日の売上目標は二万円とか。儲けは外国旅行と飲み代にすると、明るく笑いとばしていました。フリーマーケットで一番多いのは、押入れや物置に眠っている不用品を手早く金に換え、また気にいった洋服やCD、おしゃれなアクセサリーや小物などを買うというパターンです。あるマーケティングディレクターは、「不況だから売れないとか、安いものしか売れないというけど、ものに見合ったリーズナブルな価格なら売れるんです。いまや買う側は“成熟”して、すごく賢くなっているのですよ。洋服は大好き、気にいったものなら何でも手にいれたいが、絶対にバーゲンの熱気などには踊らされない。そんな手ごわい客が、確実に増えています。また不況になってからというもの、日本人、特に若い人は、着こなしがうまくなりましたね。たとえば交差点に、ミニスカートの子とロングの子、髪の長い子と短い子がいてもみんなそれなりにサマになっています。高い服も安い服も、古着ももらった服も、自分の価値観で同じように着こなし、けっしてブランドなんかに振り回されなくなりました。いい傾向ですよ。フランス人はケチだといわれますが、それはお洒落のセンスがあり、上手に着こなせるから、新しい洋服をやみくもに買ったりしないからです」とも言っています。